アルコールやお酒は疲労を招くのか

【肝臓が原因の疲労とは?】
肝臓は私たちの体内に入ったエネルギーの代謝や、アルコール・アンモニアなど毒となるものの分解をおこなっている臓器です。
食べ過ぎや飲み過ぎ、ストレスや睡眠不足などを原因として処理能力をフルに発揮できなくなると肝臓の機能が弱まり、やがて疲れをためるようになっていきます。

 

 

 

▽エネルギーの生産が落ちる
肝臓が疲れる大きな原因の一つとして食べ過ぎ・飲み過ぎがあります。
私たちが食べ物を口にすると、体内に入った栄養の代謝を肝臓がおこないますが、このとき体に余分な栄養が摂取されていると、食べ物を分解する段階で発生するアンモニアの量が増加します。
アンモニアは主にたんぱく質の分解の過程で発生しますが、肝臓が健康であればやがて体に無害なものに分解されます。
しかし毒素にはかわりありませんから、なんとかしなければ!と肝臓も一生懸命に働いている状態です。

 

私たちが運動をするとき、軽く汗をかく程度であれば気持ちもスッキリ、体も軽くなりますが、汗をだらだらと垂らしながら無理な運動をすると、気持ちも体もどっと疲れてしんどくなってしまいます。
処理能力が落ちているときの肝臓は、無理な運動をしている状態に似ているのです。

 

アンモニアなどの毒素を分解する際にはうまく処理するためのエネルギーを必要とします。
このエネルギーは肝臓の動きをスムーズにするのはもちろん、肝臓に処理の司令を送る脳にとっても必要なものです。
ところがアンモニアは肝臓が持つエネルギー生成の仕組みも阻害するため、スムーズに働く活力がないまま無理をしている状態に陥りがちなのです。

 

 

 

▽アルコールが疲労を招いている!?
アルコールは肝臓の働きで分解され、最終的には無害な尿素となって体外に排出されます。
分解される過程ではアセトアルデヒドという毒素が生まれますが、このアセトアルデヒドの分解に時間がかかればかかるほど、肝臓の細胞を傷つけることがわかっています。
また、アセトアルデヒドのほかにもNADHという物質も生まれ、肝臓内のミトコンドリアの働きを阻害してしまいます。
肝臓がエネルギーを作るための仕組みが阻害されて分解に時間がかかるのに加え、毒素であるアセトアルデヒドが体内に長くとどまるために、肝臓はどんどん疲労していくわけです。
さらに、肝臓が悲鳴をあげている状態でお酒の席が続くと、過剰なアルコールの分解に対応しきれず、蓄積した肝臓の疲労が悪酔いや二日酔いというかたちであらわれます。

 

 

 

 

 

【注目したい”アルコール筋症”】
お酒を飲んだときの体調の変化として頭痛や吐き気はよく知られた症状ですが、近年注目されているものに、筋肉痛に近い状態になるアルコール筋症というものがあります。
早くてお酒を飲んだ数時間後、それより後では翌日に症状があらわれます。

 

 

 

▽アルコール筋症の原因
アルコールを摂取したとき、肝臓は毒素の分解をするために体内の水分とビタミンを消費しながら働くのですが、このときに筋肉がビタミン不足になると組織が破壊されてしまい、体中の筋肉が痛みを発するのです。
アルコール筋症を和らげるためには、お酒を飲む合間に水を飲むようにする、スポーツドリンクなど吸収の良い飲み物で水分を補給するなどの方法があります。

 

 

 

 

 

【お酒が原因の疲労をなんとかしたい!】
肝臓をいたわり、休息する時間を設けてあげるのが一番有効とされています。
週に2度ほどの休肝日をつくり、アルコール分解の過程で消費されやすい栄養素や十分な水分の補給を心がけましょう。

 

 

 

 

 

【お酒と一緒に食べると効果がある”酒の肴”は?】
アルコールの分解時に失われてしまうビタミンやミネラル、食物繊維が豊富な食品がおすすめです。
また、アルコール分解の要である肝臓がたんぱく質を多く必要とする臓器であることから、優れたたんぱく質を多く含む食品も良いでしょう。
これらを踏まえたおすすめのメニューは、枝豆、野菜サラダ、豆腐、刺し身、卵焼き、焼き鳥、しらすおろし、チーズ、アサリなどです。
おつまみは塩分が多い傾向があるので、塩分の少ないメニューを選ぶのもポイントです。
お酒だけを飲むとアルコールの吸収速度が上がって肝臓の負担を増加させていまいます。
また胃の粘膜を荒らすことも多いので、体内をいたわりながら楽しむためにも上手におつまみを利用しましょう。

 

 

 

 

 

【サプリメントで肝臓を補助する】
肝臓に良い成分として、亜鉛、タウリン、クルクミンなど多数ありますが、体内では生成できないものも多く、また食事からの吸収率が低いものも存在します。
それらの成分を効率的に摂取するには、普段の食事に加え、サプリメントを利用するのがおすすめです。
食事から十分な成分を得る場合に必要な素材の量や入手にかかる費用、また調理の手間を考えると、習慣化するのは容易なことではありません。
サプリメントの大きな特徴として、季節を問わず手に入り価格も安定している、成分の吸収率を考えた加工がされているなどがあります。サプリメントの活用は、さまざまな栄養が不足している現代人の賢い選択と言えるでしょう。